建物のガラスやサッシなどの周り、外装に使われるコンクリートのつなぎ目、外壁の仕上げなどに使用されるタイルのつなぎ目などを目地(めじ)と言います。
この目地はつなぎ目なので、隙間ができます。この隙間から雨水やホコリなどが建物に入ってこないように、シーリング材を充填することをシーリング工事といいます。
シーリング材には、気密性、防水性、伸縮性の高い素材が使用されます。素材としては、合成樹脂であるポリウレタン(ウレタン樹脂、ウレタンゴムともいう)やシリコーンが利用されることが多いようです。
また、コーキング工事という建築用語がありますが、これはシーリング工事のなかの特定の作業で使われる言葉なので、シーリング工事の一種と捉えていいでしょう。
建物の目地は気温や温度の変化、建物の向きや立地条件によって、紫外線による劣化は避けられませんが、シーリング材にはそれらの動きに追従する柔軟性が必要とされます。
また、外壁目地の役割は強度の弱い部分を守るため、動きを逃がして建物を守る事にあります。
従って、シールが劣化し、動きを逃がす事が出来なくなると建物の弱い部分が顕著化し、建物劣化の進行が早まって行きます。
マンションの磁器タイル面や吹付けタイル面には伸縮目地が設けられ、躯体の挙動や乾燥収縮による伸縮からタイル面・吹付けタイル面を保護し、タイルのひび割れや欠損を防ぐために機能しています。